薬剤師には色々な悩みがつきまといます。
そこで、今回は私の経験を活かし厳選したオススメの本をご紹介します!
こんな方におすすめ
- 新人・ベテラン薬剤師それぞれの経験にあった本を知りたい
- 腎機能に合わせた投与量をすぐに分かるようになりたい
- 医師の処方意図を知りたい
- 医師へ自信を持って処方提案出来るようになりたい
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医療情報サイトは、日経DI,AnswersNews,ミクスOnline等ありますが、数年間使っての感想は、新薬情報と更新頻度はm3が一番でした。まれに記事が専門的過ぎる点はマイナスですが、そんな記事も重要ですね。
将来知識不足な薬剤師とならないように、3000円手にして良い書籍を買うのはいかかでしょうか。
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薬剤師専用のお金の本【絶対読むべき】
勉強本の前に、薬剤師にかかわるお金の本で個人的に必読書があります。レビューも記載しています。➡【薬マネ・レビュー】薬剤師になったら最初に読みたい大学で教えてくれなかったお金の本【薬剤師必読!】
【薬マネ・レビュー】薬剤師になったら最初に読みたい大学で教えてくれなかったお金の本【薬剤師必読!】
最近流行りのお金についての本が、メディカルタックスから出版されました!「薬剤師になったら最初に読みたい大学で教えてくれなかったお金の本」略して「薬マネ」です! とっても楽しみにしていましたばーくん 早 ...
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病院薬剤師におすすめの勉強本【厳選10冊!新人からベテランまで】
新人薬剤師におすすめの本4選【必須の基礎知識】
薬剤師レジデントマニュアル 第3版【白衣のポケットに入る大きさがGood!】
オススメ度【】ベテラン薬剤師
オススメ度【】新人薬剤師
まず、新人薬剤師にオススメの本を紹介します♪1冊目は「薬剤師レジデントマニュアル」です。
ポイント
・新人薬剤師として必須の項目をおさえた上での充実した書籍
・白衣のポケットに入るコンパクトな大きさ
・レジデントマニュアルシリーズの安定した情報量
神戸市立医療センター中央市民病院の先生方が執筆しており、信頼性の高い情報が幅広い疾患についてカバーされています。現場でよく見かける処方例や監査のポイントが多くあります。
無駄なく重要なポイントにまとめられていることで携帯性を達成することが出来ています。また、簡易懸濁、配合変化、CYP、腎機能の計算やフィジカルアセスメントまでについても記載があります。
循環器、呼吸器、消化器、内分泌などから始まり、感染や緩和までも記載されており一般的な知識が身に付きます。当時新人だった私のバイブルとなった本です。
この書籍に限らずポケットサイズの本であれば、持ち運びも便利であり、病棟などではすぐにポケットから取り出す事が出来ます。
病棟薬剤師である私は、常に1冊ポケットに入れて、時間があれば勉強していました。
デメリットを挙げると、中堅薬剤師となると少し物足りなさを感じるかもしれません。幅広い疾病を網羅しているため、いたしかたないところではあります。
しかし、業務中や勉強会で得た知識を書き込むことで補強することは可能です。
薬剤師系の書籍全般に言えることですが、薬剤師人口自体が少ないため、薄さにしては、価格は少し高めとなっています。
しかし、新人の薬剤師では全ては網羅出来ていないことがほとんどのため、持っていて損は無いと思います。
薬剤師レジデントマニュアル【感想・レビュー】新人薬剤師のお供に最適
今回紹介する本は、新人薬剤師の強い味方「薬剤師レジデントマニュアル」です! 私が新人の時お世話になっていたのは第1版です。正直にお話ししますと、第2版は後輩に2日だけ借りて変更点を確認し、レビューして ...
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腎機能別薬剤投与量 POCKETBOOK 第4版
オススメ度【】ベテラン薬剤師
オススメ度【】新人薬剤師
背景として、腎機能低下・透析患者さんへの薬物治療では、用法・用量の調節を考慮しなければならない薬剤がたくさん存在し、適切な投与設計が薬剤師には求められます。
安全な投与量の設計は、薬剤師の腕の見せ所です。
本書籍では、現在市販されている2000を超える薬剤の腎機能別推奨投与量を、GFR(CCr)5mL/min刻みの一覧表で書かれており、下の疑問がすぐに解決します。
・処方された薬剤の減量が必要か?
・○○の副作用が出ているが、今飲んでいる薬は腎機能に合った量か?
・1日目1錠、2日目以降半錠だけど、意味はなんだろう?(これは分かるとは思いますが)
2年毎に更新されて、おそらく2022年7月頃に、第4版が出ると予想されます。
新たなの医薬品情報を一覧表へ追加するとともに、減量法についても最新の知見を踏まえて記載内容を精査されています。
こちらも、薬剤師レジデントマニュアルと同様に、持ち運びの便利な、小型サイズで、白衣のポケットに入ります。
ドクターへ処方修正や提案をする際に、すぐに出せるので大変重宝します。
ポイント
・腎機能にあった投与量がすぐ分かり、疑義紹介や介入に使える
・新人、ベテラン関係なく使いどころ多数
・ポケットサイズで、持ち運びに便利
詳しくはこちらの記事で「超オススメ!腎機能別薬剤投与量POCKETBOOKレビュー」
腎機能別薬剤投与量POCKETBOOKレビュー【2022年4版・Web検索対応】
個人的に必須級の参考書の紹介です。病院薬剤師で仕事をしていれば無いと困る代物! 今回紹介する本は「腎機能別薬剤投与量POCKETBOOK」です! ★2022年9月7日に4版が発売されました!今回より、 ...
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糖尿病治療ガイド2022-2023(日本糖尿病学会)【コスパ最強 税込み990円】
2022年4月20日に発売した。糖尿病学会が作成したものです。156ページの中に凝縮してまとまっています。2年毎に作成しているので、2022年の早いうちに購入すれば約2年間は改訂されません。
1度は通読すべきであり、持ていて損は無いでしょう。約1000円でフルカラーというコスパは、学会から出されている所以でしょうか。 今回紹介する本は、2年ごとに日本糖尿病学会から発行されている「糖尿病治療ガイド」の紹介です!Amazon医療ランキング2位です(8/18現在)。 「糖尿病治療ガイド2020-2021」について 本の特 ... 続きを見る糖尿病治療ガイド2020【感想・レビュー】基礎から実例まで網羅した安心の書籍
目次や内容の詳細記事はこちら☝
感染症プラチナマニュアル2021-2022
オススメ度【】ベテラン薬剤師
オススメ度【】新人薬剤師
Dr含めかなりの割合で持っている書籍ではないでしょうか。感染症に慣れていない薬剤師にはもってこいの、コンパクトながら充実した内容の良書です。
毎年更新されておりページがどんどん増えています。(現在512ページ)
又は、「どの抗生剤を使ったらいいと思う?」
と聞かれて困ったことはありませんか?
そんな時に役立つのがこの本です。
様々な菌の特徴が記載されていて、第一選択の薬剤も載っていますので、大変参考になります。Dr.に勧める時にもインパクトが違いますね。
さらに、臓器毎に抗菌薬選択の解説もされています。実は、菌に対する第一選択薬が載っている本は多いのですが、臓器毎に解説された本はとても少ないです。実際の病棟業務では、オペなどで臓器が分かっていることが多いので、重宝するでしょう。
最後に、付録が充実しており、例えば、主要な感染症の抗菌薬投与期間が載っています。何日間投与したけど効果が薄いなどの目安になります。時期を狙って患者さんの状態を確認し、他の薬剤師と差をつけましょう
ポイント
■メリット
・白衣のポケットに余裕で入る(スマホぐらいの大きさ)
・価格が格安(2200円)
・毎年改訂されている
・必要最低限の情報が網羅されている
・抗菌薬選択が素早く行えるようになる
・愛用者多数(Dr.Ph等)
+α:コロナウィルスについて、Webに公開されいている。
■デメリット
・字が少し小さい
・菌や背景などを詳しく知りたい時は不十分
絶対わかる抗菌薬はじめの一歩
オススメ度【】ベテラン薬剤師
オススメ度【】新人薬剤師
将来的にも最前線で使えるため、始めに感染症プラチナマニュアルをオススメしましたが、「感染症が苦手」「菌の種類や名前自体の覚えてない」等、苦手意識が強い方、学生の時に勉強したことを復習も兼ねて学習したい方にオススメの本です。
細菌の種類から感染症が起こった場合の標準的な使い方が分かりやすく記されています。
所々に設問があり、学習したことを利用して解けるようになっています。十分に理解出来ているか確認しながら読み進めて行けるので、自分のレベルアップが実感出来ます。
また、1冊206ページなので、何回も読み返すことが可能です。
実務で、なぜこの抗菌薬が投与されているか分からない事が多ければ、明らかに勉強不足です。「感染症プラチナマニュアル」か「抗菌薬はじめの一歩」を読むべきです。なかなか大学の授業では教わる頻度が少ないため、一度実践的な勉強は必要となる事が多いです。私自身、知識不足だったため、働きだしてから自信が無くなる事ばかりでした。
抗菌薬は薬剤師として働く上で、一生ついてきますので、向き合って勉強しましょう。分かるようになると日々の業務、特に病棟業務が楽しくなりますよ。
ポイント
情報が網羅されている
感染症の基本が学べる
感染症が苦手な方にも読みやすい
ページ数が少なく何回も繰り返せる
■デメリット
2010年発売と古い(逆に今でもオススメされている名著)
詳細については、他参考書が必要
絶対わかる抗菌薬はじめの一歩【感想・レビュー】抗菌薬勉強の導入に最適
この記事では苦手な方も多い抗菌薬の勉強に役立つ本の紹介です。今回紹介する本は「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」です! ※本記事は、薬剤師目線である事をご理解して読み進めて下さい。 「絶対わかる抗菌薬はじ ...
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よくわかる服薬指導の基本と要点
オススメ度【】ベテラン薬剤師
オススメ度【】新人薬剤師
こちらも、新人薬剤師としてオススメの書籍です。
内容は、法規から始まり、疾患ごとに服薬指導を中心に説明されています。
どのような説明かというと、
例えば、抗てんかん薬であれば、代表薬を3種類挙げて、それぞれの薬剤の基本的注意点、代表的な副作用、相互作用、薬剤に特徴的なワンポイントのアドバイスが記載される流れで書かれています。
この本は、薬局薬剤師の方でも、十分活用できます。
新人の頃は、各疾患についての、説明の方法が手探りかと思いますので、この本で具体例を手に入れてはいかかでしょうか。
実際に服薬指導の上手い薬剤師の先生を見学させてもらうのが一番ではありますが、その機会が少ない方にぜひオススメです。
薬剤師のための基礎からの検査値の読み方 臨床検査専門医×薬剤師の視点
病院薬剤師として働き、もう5年以上経過してますが、本書は新人の頃に先輩薬剤師から教わった具体例がたくさん書かれていました。
幸いな事に今となっては、着眼点が見についているため、あまり必要ありませんが、先輩Phから教わる事が無かったら、間違い無く読んでいた本でした。
薬剤の例を挙げ、見るべき検査値や副作用の項目、また患者さんへの説明方法について、正しく学ぶ事が出来ます。
全国的に、検査値を処方箋に載せる病院が増えてきています。実際に、院外処方箋に検査値を載せることで腎機能に合わせた投与量に変更になったり、思わぬ検査値異常からプレアボイド報告も挙げられています。
しかし、検査値についてきちんと勉強していないと、問い合わせの基準が不明確であったり、抑え無ければならない数値を見逃したりする可能性があります。
検査値については、学生時代にしか勉強しなかったのであれば、読んで見ると良いと思いますが、検査値の読み方について自信が有ればそこまで重要度は高くは無いと思います。
ポイント
薬剤ごとに検査値の見るべきポイントが分かる
検査値を含めた服薬指導のポイントが知れる
処方製に検査値をつける動きに合っている
■デメリット
新薬情報には対応していない(流れは分かるので、流用は可能だが)
薬がみえる シリーズ(VOL1.11~4) 【※2020年4月に新刊(vol.4)が出ました!】
薬学の基礎的な知識は、放っておくと、どんどん忘れていきます。
「αβの神経はどこに多くて、膀胱括約筋は何の神経で調整されていましたか?」
⇒「なんとなく覚えているけど、自信がない…」
そんな時に便利なのが、本書です。
薬学の基礎を中心に深く情報が網羅されており、簡単な復習や新薬が出てきた時にどういう神経・受容体に作用するか整理が可能です。
一般的な書籍と比べると、圧倒的に情報量が多く、無駄な余白がほとんどありません。
教科書として使用している大学もあり、情報の信頼性や理解のしやすさには定評があります。
ポイント
・カラーの絵と表が適切に配置されており、視覚的に入ってくるため理解がしやすい
例えば、アヘンアルカロイドの構造性相関については、どの位置がN-メチルフェニルピペリデン環、3位のフェノール性水酸基、6位のアルコール性水酸基、なのかがすぐに分かるようになっています。
細胞の中は色々なチャネルやNa+/K+ATPaseなどがありますが、それぞれの細胞でどのような構造になっていたか、思い出しにくいことがありますが、楽に探すことが出来ます。
ページの隅に、 略語の説明やワンポイントアドバイスが記載されています。
また、検査についても記載があり、例えば運動時の心電図変化をみる検査(運動負荷心電図法)などが図を用いて説明されています。
監修の先生は、大学の薬理・薬剤の教授、大学病院の教授、大学の医師が監修しており、薬剤の専門家や医師の先生がしっかりと作成した書類となっています。
この本を用いることで病棟薬剤師として看護師に説明するときにも役に立ちます。一冊3600円程度ですが、十分な情報があり比較的安い感じます。
もともと医師や薬剤師以外にも看護師理学療法士栄養士 MR 放射線技師さんなどにも受けて行かれいる良書です。
ポイント
・新薬が出た時に機序の理解が深まる
・それぞれの疾患について臨床で必要な知識が十分身につけられます
ベテラン(中堅)薬剤師がスキルアップにつなげるためにオススメの本!
今日の治療指針 2022年版
オススメ度【】ベテラン薬剤師
オススメ度【】新人薬剤師
もともと医師用の本ですが、薬剤師、特に病棟薬剤師では重宝します。
病棟では、見慣れない病名などがたくさん出てきます。この本があれば特殊な病名を除き、どのような病気であるか、ガイドラインに沿った病態、診断、標準治療、処方例まで載っています。
それぞれの分野で有名な医師による処方例のため、信頼性が高くとても勉強になります。
「多発性筋炎?なんだその病気。 ……(病態・診断・治療方針)なるほど、なるほど」
「この本と同じ薬を使ってる!」
「①ステロイド療法:プレドニン5錠…、②免疫抑制薬:ネオーラル75㎎×2…、③免疫グロブリン…。 今はこの段階の治療が行われているのか~」
病棟に上がりだした時は良く経験しました。
この書籍で得た処方例をもとに、医師に自信を持って提案することが出来ます。
(※注意! ここでの提案はサブ的な治療の事です。専門医の治療方針に文句をつけるような事には気を付けてください。提案例:Caが低いため補正を提案、コレステロールが高いため高脂血症治療薬を提案)
また、1冊買うとその1年間はインターネット上でも、書籍の内容を閲覧することが出来ます。
ただ一つ大きなマイナス点があります。有名な専門医を集め処方例を聞いているためか、本が1万6500円と相当高いです。
お財布に厳しいですが、2年に1回のペースで購入しています。高いですが、払った分役にたっているので、必要経費です。
最後に、ポケット版とデスク版があります。迷ったらポケット版をおすすめします。デスク版は結構デカいです。
大病院には必ずある辞書的な本
【まとめ】病院薬剤師におすすめの勉強本
今回は病院薬剤師におすすめの勉強本を紹介していきました。
インターネット上ではエビデンスの低い情報が溢れています。今回紹介した書籍と添付文書やインタビューフォームを十分に理解することで正しい説明、提案が出来ると思います。
現場で患者さんのために、活躍されることを期待しています!
少しでも他の薬剤師の先生のためになれたら幸いです。