実際に読んだ書籍の紹介させていただきます。
※本記事は、薬剤師目線である事をご理解して読み進めて下さい。
「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」について
本の特徴を簡単にまとめると‥‥
チェックリスト
【本のタイプ】:通読型の教科書
【ページ数】:206ページ
【通読にかかる時間】:5~6時間程度
【読み返し度】:3.5/5
【おすすめ対象者】
・新人薬剤師
・抗菌薬が苦手で、どの本が良いか迷っている薬剤師
【注意点】改訂が行われていないが刷数の更新はおこなわれいるので、購入は新しものが良し
「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」感想レビュー【はじめての抗菌薬勉強にもってこい】
目次
本書の目次がHPに掲載されていたので、まずは見てみましょう。
Lecture1 スッキリわかる感染症へのアプローチ
1.感染症診療の基本事項
抗菌薬を使用する際の思考プロセス
感染症診療のトライアングル
発熱基本検査セット(Fever work-up)
培養検体
感染症の分類
抗菌薬の評価法
抗菌薬を投与する場合の留意点
2.抗菌薬の基本事項
抗菌薬の表記方法
抗菌薬の作用メカニズム
抗菌薬を理解するうえでのポイント
抗菌薬の薬物動態(PK-PD)における分類
抗菌薬の諸外国における標準的使用量と国内の保険適用量
抗菌薬の併用について
Lecture2 これが必須の知識〜各抗菌薬の特徴と使い方〜
1.ペニシリン系抗菌薬
2.セフェム系抗菌薬とモノバクタム系抗菌薬
3.カルバペネム系抗菌薬
4.グラム陽性球菌カバー薬
5.アミノグリコシド系抗菌薬
6.ニューキノロン系抗菌薬
7.マクロライド系抗菌薬
8.クリンダマイシン
9.テトラサイクリン系抗菌薬
10.メトロニダゾール
11.ST 合剤
いざ実践! CaseStudy
Case1 〜 5
付 録
成人(腎機能が正常な場合)における国内の保険適用量と諸外国(米国の例)での一般的な投与量
成人における腎機能による抗菌薬の用量調節
妊婦および授乳婦への抗菌薬投与
バンコマイシンの適正使用(上級編)におけるトラフ値の測定法と用量調節
Lecture1にて、抗菌薬の基本的事項(考え方・理論)を学ぶことが出来ます。
Lecture2にて、各抗菌薬の特徴と演習問題で理解と実践力を磨くことが出来ます。
Case1 〜 5は、まとめのテストのようなもので、さらなる実践力を身に着ける事が出来ます。
【感想】古くから今でも愛されてる書籍、改訂されないのが残念【評価★4/5】
本書を読み終えての私の感想です。
抗菌薬が苦手な人にとって、とても読みやすい流れで構成されています。
まず感染症の基本事項として「抗菌薬を使用する上での考え方」や「注意点」が記載されています。 また、良く聞くPK-PD理論や併用についてなど必須となる知識が書かれています。ここまでは、記憶事項も少ないので、すんなり読めると思います。
レクチャー2より各抗菌薬の特徴と具体的な使い方の項目に入ります。
作用機序や特徴などがコンパクトにまとまっており頭に入りやすい表が記載がされていますので、通読後にも短時間の復習などにとても便利です。
しかし、各抗菌薬の末尾にある「演習問題」は、抗菌薬が苦手な薬剤師にとっては少し難しいと感じます。実臨床で、医師が診察し、抗菌薬を決定する考え方を学べますが、
どのような病気を疑い、そして、どの抗菌薬を投与する
と言う知識が必要なので、薬の勉強だけをしていた自分にとっては、難しい問題でした。
とはいっても、頻出の例題なので、記憶することでクリアできます。解答解説もとても丁寧に書かれているため、似たようなパターンが現場で出た時は、ピンとくるようになると思います。 ポイント ・抗菌薬の勉強が初めてでも読みやすい順番 ・各抗菌薬の初めに大事なポイントがまとめられているので、復習や暗記にも便利 ・演習問題やCace問題は難しいが力はつく(個人的には難しかったです) ・中級以上の本を読む導入として良い
残念な点
残念な点ですが、言わずもがな2010年から改訂が行われていないことです。刷数が増える毎に誤記や薬品の更新等はされていますが、大きな変更となる改訂はされていません。
修正履歴のリンク先(PDF)「正誤表・更新情報」をご覧下さい。かなりの箇所が更新されていることが分かると思います。
私の場合は、先輩からありがたいことに本書籍をいただいたのですが、情報が古く上のリンク先のように修正する箇所が多すぎたため、AmazonのKindle版にて買い直しました。
個人的に書籍に関しては、Kindle版かPDFをiPadで読むことが、書き込みも簡単なのでオススメしています。夜に寝転んで暗い場所でも読めることも結構重宝しています。
そのため、メルカリなどで購入する場合は古い事が多いので、新品やKindle版での購入を個人的には押します。
残念な点
・改訂が2010年から行われていない
・承認や保険適応に合わせて、各所修正や更新が行われてはいる【変更履歴はこちら】
「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」をおすすめしたい方
抗菌薬の勉強は何からしたらいいか分からないことが多いと思います。私もそうでした。
抗菌薬系の本を何冊も買い集めましたが、導入としては、「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」か「ねころんで読める抗菌薬」2冊が良いと感じています。
中級者以上の難しい書籍は何を書いているのか、さっぱり分からなかったので、抗菌薬を学びたいという薬剤師に一度読んでみて欲しいです。需要のある書籍なので、不安であれば本で購入し、合わなければメルカリで売れば負担は少ないでしょう。
本書がオススメな方は以下です。
新人薬剤師 ★4.0
抗菌薬が苦手な薬剤師 ★5.0
こんな方におすすめ
- 抗菌薬をはじめから勉強したい
- 他の抗菌薬の書籍が難しくて合わなかった
ここまでは、個人的な考えでしかないので、他の方のレビューをみてみましょう。
他の方のレビューもチェック
【まとめ】「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」感想レビュー【抗菌薬勉強の導入に最適】
まとめ
■全体的な感想
・抗菌薬の勉強が初めてでも読みやすい順番
・各抗菌薬の初めに大事なポイントがまとめられているので、復習や暗記にも便利
・演習問題やCace問題は難しいが、力はつく(個人的には難しかった)
・中級以上の本を読む導入として良い
■残念な点
・改訂が2010年から行われていない
・しかし、承認や保険適応に合わせて、各所修正や更新が行われてはいる【変更履歴はこちら】
➡新品購入が良い。PDF参考に自分で変更が面倒
■その他ポイント
・古いが本書を求める人が多く、需要は高い
■オススメ薬剤師
・抗菌薬が苦手な薬剤師
・新人薬剤師
自分は仕事に慣れてから遊び回り、無駄に時間を費やしてしまいました…。
今は後悔しかありません。
経験年数が増える程、「知っていて当たり前」という事が圧倒的に増えます。現在何とか埋め合わせをしようと勉強中です。
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