薬剤師

高齢者から受ける薬の質問の特徴は?【事前準備で解決!】

高齢の方は、薬の副作用が怖いです

当たり前のことだけどしっかり理解しておかないとね。

高齢者から受ける質問の特徴

高齢者の方では、感覚機能(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)や認知機能が低下している場合があります。
簡単な言葉で、はっきりと分かりやすく説明しましょう。
図や絵を使って説明することもドンドン取り入れましょう。

企業から提供されているパンフレットを使うといいですね!

そうだね。
合わせて、事前準備をしましょうか。
早速ですが、よくある質問とその答え方を例を紹介します。

薬は何で飲んだら良いですか? 牛乳やお茶でも良いですか?

基本的には水や白湯が最も適しています。
「そうでしょうね」との声が聞こえますが続けますよ!
牛乳ですが、胃に被膜を作って薬の吸収を妨げるので避けたい飲料です。
下の表は牛乳により吸収が低下する薬剤の例です。
相互作用にかかわる主な薬物薬物名 例
抗菌薬(ニューキノロン系抗菌薬) ノルフロキサシン
シプロフロキサシン
抗菌薬(テトラサイクリン系薬)
 
テトラサイクリン
オキシテトラサイクリン
抗菌薬(セフェム系薬)
 
セファレキシン
セファクロル
また、お茶は鉄剤の吸収を妨げると昔は言われていましたが、色々な試験の結果、現在では大きな影響はないとの結果が出ています。そのためお茶でもOKです。
また、グレープフルーツジュースは肝代謝酵素である CYP3A4が阻害しますので、薬の効果・副作用に大きく影響する場合があります。
→簡単に説明すると、「体には薬を分解する酵素あるのですが、それがグレープフルーツにより壊され、薬を分解するのが遅くなります。そのため、薬の作用が強くでてしまいます。」
降圧薬、向精神薬、糖尿病治療薬など幅広い薬剤で影響を受けますので基本的に避けるように指導しましょう。ただ、現在は影響を受けにくい薬が増えてきましたので、グレープフルーツジュースを日常的に飲んでいる方は薬剤師の相談してみてください。
 
グレープフルーツだけではなく、他にも薬を飲んでいる場合は避けた方が良い柑橘類は以下です。
影響を与えるもの影響を与えないもの
スィーティー バレンシアオレンジ 
サワーオレンジ(ダイダイ) レモン(皮のみ) 
夏みかん カボス 
ポンカン 温州みかん 
いよかん マンダリンオレンジ
絹皮  
金柑  
八朔 

どのくらいの水の量で薬を飲んだら良いですか?

一般的に、150~200mL程度の水で服薬することが勧められています。水分摂取量の制限がある場合にはその都度検討する必要があります。
→水分摂取の制限がある方:腎臓の機能が悪い方・透析をしている患者さん、浮腫が多い方(軽度の場合は可能)
高齢者の場合、脱水傾向になりますので、服薬時には多めの水が望まれます。
 →特に夏場に注意してください。
また、薬剤が食道に張り付いた場合には、その場所で薬が溶けて高濃度な薬の影響で炎症・潰瘍などが起こる危険性もあります。
そのため、最初に食道を少量の水で潤してから多めの水で服薬するように勧めましょう。

大きい薬は飲みにくいのですが、噛んだり、カプセルを外したりして飲んでも良いですか?

基本的に、薬は砕いたり、脱カプセルをしたりできるように作られていません。飲みにくい場合は、自分で粉砕せずに医師・薬剤師に相談するように指導しましょう。
例えば、レボフロキサシン500㎎は大きい錠剤ですが、割って飲むことはできます。
真ん中に割線がついているので、スプーンの裏を薬にあて押す事で簡単に割ることが出来ます。

飲みにくい場合は薬剤師に相談してみましょう

薬の管理が難しくてわからなくなります

朝昼夕と薬が多くなってくると管理が大変になりますし、薬だけでお腹がいっぱいになりそうな患者様もいます。それを一つ一つ出すだけで大変ですし、間違いの元になります。
その時は、一度に飲む薬を一つの包にまとめた一包化で管理が楽になることもあります。
日にちや曜日ごとに薬を入れておけるお薬カレンダーの利用や、訪問看護や訪問薬剤指導において相談することも1つの方法であることを伝えましょう。

たくさんの薬をもらっているのですが

いろいろな病院や診療科に同時にかかっているときには、似たような種類の薬の重複や相互作用のある薬をチェックする目的で、お薬手帳を必ず持参するように指導しましょう

毎日お酒を飲んでるのだけど大丈夫かな

お酒を毎日飲む方が少なからずいます。その方に特に眠剤が出た場合はしっかりと指導が必要です。併用することで、過度の血圧低下や傾眠が生じ、命の危険があります。

かなり大変なことですが、一人の命がかかっているので、危険性をしっかり説明してください。

-薬剤師

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