実際に読んだ書籍の紹介させていただきます。
※本記事は、薬剤師目線である事をご理解して読み進めて下さい。
「感じる細菌学×抗菌薬」について
本の特徴を簡単にまとめると‥‥
チェックリスト
【本のタイプ】:通読型の教科書
【ページ数】:347ページ(フルカラー)
- 【発行日】:2020年2月10日 ←new
【通読にかかる時間】:8~10時間
【読み返し度】:4.0/5
【おすすめ対象者】
・新人薬剤師
・抗菌薬が苦手で、どの本が良いか迷っている薬剤師
【特徴】苦手な抗菌薬を無理なく学べるように工夫が随所に散りばめられている
「感じる細菌学×抗菌薬」感想レビュー【暗記が苦手な自分にぴったり】
目次
本書の目次がHPに掲載されていたので、まずは見てみましょう。
第1章 総論
0 細菌学を学ぶ前に
1 細菌の超キホン
2 感染症に関する検査のポイント
3 感染症治療と抗菌薬
4 みんなで取り組む感染制御
5 感染症法と疫学
6 病原性と宿主防御の関係とは
7 これだけは押さえておきたい免疫学の基礎
第2章 細菌学編
1 グラム陽性球菌
A ストレプトコックス属(連鎖球菌)
B エンテロコックス属(腸球菌)
C スタフィロコックス属(ブドウ球菌)
2A インフルエンザ菌とその他のグラム陰性小桿菌
A ヘモフィルス属
B ボルデテラ属
C その他の小桿菌
2B 腸内細菌科、ビブリオ科、エロモナス科
A 腸内細菌科
B ビブリオ科、ビブリオ属
C エロモナス科、エロモナス属
2C 緑膿菌およびその他のブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌
A 緑膿菌とその他のシュードモナス属
B アシネトバクター属
C Stenotrophomonas maltophilia
D その他のブドウ糖非発酵菌
3 グラム陰性球菌
A モラクセラ属
B ナイセリア属
4A 芽胞形成グラム陽性桿菌
A クロストリジウム属
B バチルス属
4B 芽胞非形成グラム陽性桿菌
A コリネバクテリウム属
B Listeria monocytogenes
C その他のグラム陽性桿菌
5 嫌気性菌
A 上部消化管に多い嫌気性菌
B 下部消化管に多い嫌気性菌
C その他の嫌気性菌
6 結核菌とその他の抗酸菌
A 結核菌群
B 非結核性抗酸菌群
C Mycobacterium leprae(らい菌)
7 放線菌
A アクチノミセス属
B ノカルジア属
8 スピリルム
A カンピロバクター属
B ヘリコバクター属
9 スピロヘータ
A Treponema pallidum
B ボレリアBorrelia属
C Leptospira interrogans
10 非定型菌(マイコプラズマ、レジオネラ、クラミジア、リケッチア)
A 通性細胞内増殖菌
B 偏性細胞内増殖菌
第3章 抗菌薬編
1 β-ラクタム系薬
A ペニシリン系
B セフェム系
C カルバペネム系、ペネム系
D モノバクタム系
2 キノロン系薬
3 アミノグリコシド系薬
4 マクロライド系薬(ケトライドを含む)
5 テトラサイクリン系薬(グリシルサイクリン系薬を含む)
6 抗MRSA薬
7 抗結核薬
8 特定抗菌薬
9 その他の抗菌薬
第1章 細菌学に関連する基本
第2章 細菌学(各細菌)
第3章 抗菌薬
良くある抗菌薬の書籍の順番です。細菌学が先に来るか、抗菌薬が先に来るかは書籍によりますね。
第2章が177ページ分と、約半数のページを占めています。細菌について、図や絵を使って書かれているので、親しみやすい。
【感想】長年考えられたキャラクターイラスト。覚えやすく、読みやすい工夫がいくつも【評価★4.5/5】
本書を読み終えての私の感想です。
一言感想を述べると、「細菌がイラスト化されており、無理なくイメージで覚えられる細菌学の本」です。何といってもこの本の特徴は覚えやすさを重視しています。
細菌をイラストにし、覚えやすいように変換した書籍はたくさんありますが、大体が菌の形をしたイラストでは無いでしょうか。
「感じる細菌学×抗菌薬」は、細菌の特徴を含めて、全く新しいキャラクターとして描いています。
例えば、恐竜や宇宙人、夫人、相撲取りなど。適当に考えている訳ではなく、細菌の特徴、背景から考えられています。
ページのはじめの方に、細菌カードをリストにしたものが、印刷されていますので、これを切り取って、使用する事が出来ます。
今はそのページを切り取ってカードにして記憶に役立てています。
個性的なイラストが良い点として、他の方のレビューでも出てきていますが、もちろんその他の中身もしっかりしています。
全347ページで、かなりのボリュームです。細菌学が177ページにわたり、特に詳しく書かれています。
最後に、フルカラーでページも厚めでしっかりしています。
ポイント ・抗菌薬の勉強が初めてでも読みやすい順番 ・深く練られたキャラクターイラストが記憶の助けに ・細菌学のページが半分を占め、しっかりと学習できる ・フルカラー347ページ ・中級以上の本を読む導入として良い
残念な点
真菌や原虫などは記載がありませんので、惜しいところです。真菌等を含めると、これ一冊で網羅出来て完璧な書籍となったのでは、無いかと思います。
本には結構な頻度で外カバーがついていると思いますが、本書はカバーがありません。私は、本のカバーを毎回外しますが、気になる方もいるかと思い1点あげました。
残念な点ではありませんが、イラストはやはり好き嫌いが出る部分だと思いますので、こちらサイトから立ち読み(じほうのページ)でイラストを確認してみてはいかかでしょうか。
残念な点
・真菌・原虫等の記載はない
・外カバーが無い(人によれば、良い点でもある)
★イラストの好き嫌いがあるので、事前確認が必要!
「感じる細菌学×抗菌薬」をおすすめしたい方
抗菌薬の勉強は何からしたらいいか分からないことが多いと思います。私もそうでした。
抗菌薬系の本を何冊も買い集めましたが、導入としては、「感じる細菌学×抗菌薬」か「ねころんで読める抗菌薬」2冊が良いと感じています。
中級者以上の難しい書籍は何を書いているのか、さっぱり分からなかったので、抗菌薬を学びたいという薬剤師に一度読んでみて欲しいです。
本書がオススメな方は以下です。
新人薬剤師 ★4.0
抗菌薬が苦手な薬剤師 ★5.0
こんな方におすすめ
- 抗菌薬をはじめから勉強したい
- 他の抗菌薬の書籍が難しくて合わなかった
ここまでは、個人的な考えでしかないので、他の方のレビューをみてみましょう。
他の方のレビューもチェック
【まとめ】「感じる細菌学×抗菌薬」感想レビュー【抗菌薬勉強の導入に最適】
まとめ
■全体的な感想
・抗菌薬の勉強が初めてでも読みやすい
・深く練られたキャラクターイラストが記憶の助けに
・細菌学のページが半分を占め、しっかりと学習できる
・フルカラー347ページ
・中級以上の本を読む導入として良い
■残念な点
・真菌・原虫等の記載はない
・外カバーが無い(人によれば、良い点でもある)
★イラストの好き嫌いがあるので、事前確認が必要!
■オススメ薬剤師
・抗菌薬が苦手な薬剤師
・新人薬剤師
自分は仕事に慣れてから遊び回り、無駄に時間を費やしてしまいました…。
今は後悔しかありません。
経験年数が増える程、「知っていて当たり前」という事が圧倒的に増えます。現在何とか埋め合わせをしようと勉強中です。
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