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ねころんで読める抗菌薬【感想・レビュー】無理なく読み進められる抗菌薬参考書

ばーくん
こんにちは、病院薬剤師ばーくん(@ba_kun_ph)です

実際に読んだ書籍の紹介させていただきます。

この記事では苦手な方も多い抗菌薬の勉強に役立つ本の紹介です。今回紹介する本は「ねころんで読める抗菌薬」です!

※本記事は、薬剤師目線である事をご理解して読み進めて下さい。

「ねころんで読める抗菌薬」について

の特徴を簡単にまとめると‥‥

チェックリスト

  • 【本のタイプ】:通読型の教科書

  • 【ページ数】:152ページ

  • 【通読にかかる時間】:100分/1冊(読むのが遅い私は200分はかかりました…)

  • 【読み返し度】:4/5

  • 【おすすめ対象者】

    ・新人薬剤師

    ・抗菌薬が苦手で、どの本が良いか迷っている薬剤師

  • 【特徴】読みやすく、抗菌薬への苦手意識を無くすことが出来る

「ねころんで読める抗菌薬」感想レビュー【はじめての抗菌薬勉強にもってこい】

目次

本書の目次がHPに掲載されていたので、まずは見てみましょう。

【第1章 抗菌薬処方のための17の心得】
◆1.抗菌薬は環境問題である
◆2.刺身を買うために、本屋に行くな!
◆3.犬小屋には犬が住み、馬小屋には馬が住む
◆4.オーディオを購入するときには機能で判断しよう。値段で決めない
◆5.人に代理を頼むときには適した人に頼もう
◆6.誤った情報で買い物をすると損をする
◆7.ワサビは寿司ネタの下に入れると美味しいが、 目の中に入れると痛い!
◆8.「塩」と「砂糖」を区別せずに料理をしない!
◆9.美味しいコーヒーを飲むには、適量の豆と適量の熱湯が必要である
◆10.入社試験で合否を決めるときには得点のみを判断材料にしてはいけない
◆11.無条件反射は身を守る
◆12.少人数のツアーに大型バスをチャーターすることは無駄である
◆13.将棋の「待ち駒」と囲碁の「打ち込み」
◆14.外来患者は必ずしも処方通り薬を飲まない
◆15.個人の利益と集団の利益
◆16.内服は1回で済めば、それに越したことはない
◆17.走り高跳び、三段跳び

【第2章 おもな抗菌薬の特徴】
◆抗菌薬を学ぶ=自動車の運転を学ぶ
◆第1段階:抗菌薬のイメージ
◆第2段階:各系統の抗菌薬
・ペニシリン系
・セフェム系
・カルバペネム系
・モノバクタム系
・ペネム系
・アミノグリコシド系
・キノロン系
・テトラサイクリン系
・マクロライド系
・リンコマイシン系
・ホスホマイシン系
・ポリペプチド系
・環状ポリペプチド系
・オキサゾリジノン系
・その他

【第3章 敵を知る おもな病原体の特徴】
◆戦う相手の性格や生息場所を熟知する
◆ア行ではじまるばい菌
◆カ行ではじまるばい菌
◆サ行ではじまるばい菌
◆タ行ではじまるばい菌
◆ナ行ではじまるばい菌
◆ハ行ではじまるばい菌
◆マ行ではじまるばい菌
◆ラ行ではじまるばい菌

出典元:医isho.jp ねころんで読める抗菌薬

第1巻は、①抗菌薬の適正使用・②薬剤の特徴・③各菌の特徴の3つを学ぶことが出来ます。

それぞれ見ていきましょう。

第1章の「処方のための心得」ですが、目次を見ても何を書いているか、全く意味が分からないと思います。

しかし、この一つ一つが例を表しており、本書を読むとこの例が理解の助けになります。難しい言葉などを使わずに、置き換えた例え話として、読者の味方となっています。第1章は本当に分かりやすく、気づいたら読み終えていたという感じです。

第2章、第3章は、少し暗記よりの章となります。分かりやすく書かれているので、何度も読むことが出来ます。

ざっくりと構成はこんな感じ
ばーくん

本書で学べる事

①抗菌薬の適正使用

②抗菌薬の特徴

③各ばい菌の特徴

【感想】抗菌薬への苦手意識が改善、マンガのように読み進められる本【評価★4/5】

本書を読み終えての私の感想です。

一言でまとめると、「抗菌薬の勉強で挫折した人でも、マンガのように読み進められる足がかかりとなる1冊」です。

 

よくある悩みとして…

・抗菌薬の勉強をしなければと思い、参考書を買ってみたけど、分からなくて眠くなってくる。結局最後まで読まずに終わってしまった。

・参考書を1冊読み切ったけど、良く分からなかった

・菌の種類が多すぎて覚えられない。覚えたと思っても、1か月後には忘れてしまっている

薬剤師として、抗菌薬の勉強が必要なの事は分かっているけど、なかなか上手くいかない。

私もそうでした
ばーくん

しかし、本書はこの悩みを解消してくれました。今まで途中で投げ出した参考書ばかりでしたが、とっつきやすく書かれているので、スラスラと読めます

例え話を多く使ってくれているので、抽象的な事が具体的に分かりますし、各菌の特徴も簡単に「面白く」書かれています。繰り返し読むことも苦にはならないので、苦手意識がなくなります。

ポイント

・抗菌薬の勉強を挫折した人でも、読みやすい

・例え話が多く、分かりやすい

・1冊100分で読める(らしい。私は200分かかりましたが…)

残念な点

残念な点ですが、「本格的な勉強には、物足りない」という点です。本書の対象者は、「これから抗菌薬の勉強をする方」向けに作成していると思います。

とっつきやすさや苦手意識の改善には抜群の効果を示しますが、内容については物足りなさを感じます。

 

「このシリーズで抗菌薬は完璧!」ではなく、「抗菌薬って結構面白そう、なんとなく分かって来た。もっと勉強しよう」という気持ちにさせてくれるので、初めの1冊に良いですが、もっと勉強するには他の参考書や実臨床の経験を積むことが大事です。

また、例え話を多用して理解をしやすいように説明してくれていますが、合わない方もいるかもしれません。ダジャレが苦手とか、超絶真面目な方は合わない可能性があります。人によると残念な点となるかもしれないので、挙げておきます。

最後に、「ねころんで読める抗菌薬シリーズ」は1~3巻の3冊で完結しています。

1冊2200円なので、3冊購入すると6600円とまあまあ値段がします。個人的に、まずは1、2巻を購入し読むことで理解は出来ますので、1巻又は2巻を購入してから3巻の購入を検討しては良いと考えます。

後述しますが2、3巻の内容です。

 ➡2巻:各感染症に対する治療方法、3巻:抗菌薬を投与して欲しくない疾患+α

残念な点

・導入としての本のため、内容は薄い

・無理な例え話やダジャレがあるので、合わない人がいるかも

・シリーズ3冊全て購入すると、2200円×3=6600円と高い

「ねころんで読める抗菌薬」をおすすめしたい方

本書をオススメしたい方は、「抗菌薬の勉強で挫折した経験がある方、これから抗菌薬の勉強をはじめる方」です。

寝転んで読めるように作っているので、本当に読みやすかったです。抗菌薬の勉強に挫折して諦めようとした方でも大丈夫だと思います。

本書がオススメな方は以下です。

新人薬剤師    ★4.0

抗菌薬が苦手な薬剤師  ★5.0

こんな方におすすめ

  • 抗菌薬の勉強で挫折した
  • 読みやすい本を探している
導入としては一番良いかと思います
ばーくん

ここまでは、個人的な考えでしかないので、他の方のレビューをみてみましょう。

他の方のレビューもチェック

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2巻、3巻について「もっともっとねころんで読める抗菌薬」

2巻、3巻のレビューについては、ここからです。

2巻:もっとねころんで読める抗菌薬【各感染症の治療】

チェックリスト

  • 【本のタイプ】:通読型の教科書

  • 【ページ数】:152ページ

  • 【通読にかかる時間】:100分/1冊(読むのが遅い私は200分はかかりました…)

  • 【読み返し度】:4/5

【第1章 感染症をみるための5つの心得】
<1>そこで歴史が始まる
<2>熱帯雨林では暖房機器は売れない。南極では冷房専用エアコンは販売しない
<3>旅行する前には旅行本で現地の状況を確認しよう
<4>テレビの刑事番組では「犯行現場」と「犯人像の絞り込み」が重要な構成要素である
<5>美食は満腹になったら、追加注文しない!

【第2章 よくみる感染症でわかる、抗菌薬処方のポイント】
<1>発熱性好中球減少症
<2>髄膜炎
<3>骨髄炎
<4>肺炎
<5>中耳炎および副鼻腔炎
<6>心内膜炎
<7>腸管感染症、胆嚢炎・胆管炎、腹膜炎
<8>尿路感染症
<9>皮膚感染症
<10>熱傷
<11>性感染症
<12>手術部位感染

【付録 各系統の抗菌薬まとめ ~「ねころんで読める抗菌薬」より】

引用元:医書isho.jp  もっとねころんで読める抗菌薬

2巻は、よく起こりうる疾患毎に、疾患の定義から予後を悪化させる因子などが説明された上で、薬剤の選択、開始後の方針や投与期間などが細かくかつコンパクトにまとめられています。

医療の進展に伴い変化はすると思いますが、流れを覚えるには十分だと思います。

1巻、2巻で感染症治療の原則、抗菌薬、病原体について、各感染症についての治療方法という枠組みが学べるので、1,2巻を購入して読んでみる方が多いです。

もっとねころんで読める抗菌薬

・12分野の感染症治療法が学べる

・1巻、2巻で感染症治療の原則、抗菌薬、病原体、各感染症についての治療方法が学べる

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3巻:もっともっとねころんで読める抗菌薬

 

チェックリスト

  • 【本のタイプ】:通読型の教科書

  • 【ページ数】:148ページ

  • 【通読にかかる時間】:100分/1冊

  • 【読み返し度】:3/5

【1章 抗菌薬を投与してほしくない5つの疾患】
◆第1章のはじめに ~抗菌薬を投与してほしくない5つの疾患
◆1. 不明熱 ~抗菌薬を投与する理由が不明の熱ではない!
◆2. 急性咽頭炎 ~A群溶血性連鎖球菌か否かの判断が重要!
◆3. 急性鼻副鼻腔炎 ~不動如山! 抗菌薬なしでどのくらい経過をみられるか?
◆4. 急性気管支炎 ~抗菌薬は咳止めではない!
◆5. 無症候性細菌尿 ~症状がないのに尿培養することが迷いへの道!

【2章 抗菌薬を投与するときに、じっくり考えてほしい3つの状況】
◆第2章のはじめに ~抗菌薬を投与するときに、じっくり考えてほしい3つの状況
◆1. 高齢者が発熱した場合 ~お年寄りは『おとなの晩年』ではない
◆2. 手術後の患者が発熱した場合 ~すべてが感染症ということはない
◆3. 血液培養が陽性の場合 ~フィッシング詐欺に騙されない!

【3章 その他、知っていてほしいこと ~リンパ節腫脹、血液培養、薬剤熱について】
◆第3章のはじめに ~その他、知っていてほしいこと
◆1. リンパ節腫脹について ~診断のきっかけを与えてくれる重要なサイン
◆2. 血液培養について ~これほど重要な情報を与えてくれる培養は他にはない
◆3. 薬剤熱について ~煙に巻かれるな!

引用元:医書isho.jp  もっともっとねころんで読める抗菌薬

3巻では、「抗菌薬を投与してほしくない疾患・症例」について書かれています。

実臨床では、細菌感染もありうるが、ウイルス感染症の可能性が高い場合や、細菌が存在していても抗菌薬で治療してはいけないという場合もあります。そのような症例がまとめられています。

薬剤熱についても書かれているので、薬剤師としては知っておくべき内容です。

もっともっとねころんで読める抗菌薬

・抗菌薬を投与してほしくない疾患・症例が書かれている

・リンパ節腫脹、血液培養、薬剤熱についても記載

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【まとめ】「ねころんで読める抗菌薬」感想レビュー【抗菌薬勉強の導入に最適】

まとめ

■全体的な感想

・抗菌薬の勉強を挫折した人でも、読みやすい

・例え話が多く、分かりやすい

・1冊100分で読める(らしい。私は200分かかりましたが…)

■残念な点

・導入としての本のため、内容は薄い

・無理な例え話やダジャレがあるので、合わない人がいるかも

・シリーズ3冊全て購入すると、2200円×3=6600円と高い

■ねころんで読める抗菌薬シリーズ(各巻の内容ざっくり)

1巻:抗菌薬の適正使用、抗菌薬の特徴、各菌の特徴

2巻:12分野の感染症治療法が学べる

3巻:抗菌薬を投与してほしくない疾患・症例、リンパ節腫脹、血液培養、薬剤熱についても記載

■オススメ薬剤師

・抗菌薬の参考書で挫折した経験がある薬剤師

・抗菌薬の勉強を始めようと考えている薬剤師

ハリミちゃん
本を買って勉強したいけど、お金が…
薬剤師が読む本は、3冊買えば約1万円なので、実際かなり躊躇しますね…
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ばーくん

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ばーくん

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ばーくん

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ばーくん

 

 

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