医薬品

輸入医薬品が危険な理由4つと手術への影響

ハリミちゃん
外国の薬をネットで買えるんですね
そうなんだよ。医薬品以外だったらとても役に立つんだけどね
ばーくん
ハリミちゃん
外国の医薬品はとても危ないから、注意しないといけませんね!

こんな方におすすめ

  • ネットで輸入の医薬品を見つけたけど、どうなの?
  • 安いから買っちゃおうかな?外国の薬も同じでしょ?
  • 体に合わなかったら辞めたらいいから買おうかな

輸入医薬品が危険な理由4つ

情報量の少なさ

まずは、輸入医薬品の情報量の少なさです。

外国からの輸入医薬品の場合、購入するサイト内に薬の説明は書いてありますが、箱の記載や説明書は英語です。あなたにとって大切な情報が省かれていることもあります。医薬品の説明書は普通すごく長文です。

また、サイト内の薬の評価や口コミなども全く信用出来ません。サイト運営者により、いくらでも操作が出来てしまいます

Amazonで高評価をつけるバイトがニュースになっていたので、聞いたことはあるのではないでしょうか。

ポイント

・購入サイトは、全ての情報は載っていない

・評価や口コミは、運営サイトによって操作できてしまう

偽物の存在


次に、医薬品の偽物が出回っている事も十分あり得ます。

身近な例を出しますと、日本の調剤薬局でも「ハーボニー」という、1錠8万円の薬剤の偽物が出回りました。かなり問題となり、こちらもニュースで報道されました。

考えてみてください。整備がされている日本でも偽物が出回る事がありますので、外国製品であればなおさらです。

ハリミちゃん
偽物だったら見破ればいいじゃん

っと、思うかもしれませんが、

医療者でも見破る事は難しいです。更に、偽物と見破ったところで、返品などのやり取りの作業の煩わしさ、最悪サイト管理者の逃亡などもあり得ますので、やはりオススメしません。

そのため、高くても安心できるOTCを購入しましょう。もちろん病院でもらう医薬品でもOKです。

ポイント

・海外品には偽物が多い(日本でも偽物が出回った事もある)

・偽物を見破る事は難しい

・時間とお金の損失リスクが高い

過量内服の危険

次に、過量内服の危険性です。

過量内服とは…

薬の正しい量を超えた量を服用してしまう事です。

薬剤師側では、過量投与といいます。患者さんに投与されるからです。

1つ質問です。

「外国人と日本人の体格は同じでしょうか?」

答えは、もちろん違いますよね。

 

この体格差のため、実は外国では日本で販売されていない薬剤の規格(1錠に入っている薬の量)が手に入ります。

この量をしっかり理解していないと、1錠だけ飲んでいても、知らず知らずのうちに過量投与となっている事があります。

 

例えば、バイアスピリン®(成分名:アスピリン)

日本では100㎎でよく使われますが、外国では400㎎で販売されていたりします。

正確には使用目的が違い、100㎎は血液をサラサラにする目的、400㎎は解熱鎮痛目的で使用します。

仮に、これを入れ替えて継続して服用してしまうと、体に大変な負担がかかってしまいます。

ポイント

・日本人と外国人では体格が違うため、外国の製品では薬の量が多いことがある

副作用に対する補償がない

また輸入した医薬品で副作用が出た場合、補償がありません

ドラッグストアで売っている第〇類医薬品で副作用が出た場合、「医薬品副作用救済制度」という制度で国が治療費を補償してくれる場合があります(全てではありません)。

具体的に言うと、薬を飲んで湿疹が出来た場合に、病院に通院してかかった医療費について、後日国から給付してくれるというものです。

副作用は、起これば治療にかなりの費用がかかります。そのリスクを負ってまで輸入品を購入するべきかどうかは考えていただければと思います。

ポイント

・日本で買える薬は、副作用が出た時は補償してくれる

・副作用が出た時に、国からの補償制度が使えない

情報収集の難しさ

通常、医療用医薬品・OTCは病院内のデータやおくすり手帳、Webサイトを見ることで薬の情報が手に入ります。

ところが、輸入された医薬品やサプリメントは患者さんから直接話してもらわないと詳細が分かりません

さらに人によれば、

「サプリメントだから大丈夫」

「先生に勝手に飲んでいたら怒られる」

といった理由で医師に伝えない患者さんもいます。

手術への影響【実例】

最後に、私が病院で働いていた時に起こった悪い例を紹介します。

 

当時、私の担当病棟は外科病棟でした。病棟薬剤師は、持参薬やサプリメントを服用していないか確認しますが、ある日の入院患者さんが、サプリメントを大量に飲んでいました。

確認すると輸入でバイアスピリン(抗血小板薬の一種)を服用していることが分かりました。

豆知識

抗血小板薬や抗凝固薬を服用していると血が止まりにくくなるため、大出血のリスクが高まることや、ピルなどを服用していると血栓(血の塊)ができやすくなり心臓や足肺に血栓が飛んでいくことがあります。

このように手術に悪影響を及ぼしてしまう薬剤を手術の前に調査し、休薬期間という薬のお休み期間を取ります(服薬の一時休止)

例:7日前、14日前に止める

患者さんがアスピリンを服用している事が分かった私はすぐに、主治医に情報提供を行いました。

結果、安全性を第一に考え手術は延期となりました

 

突然の事で、患者さんは気が動転していましたが、「手術の出血リスクが高まります」との医師の理由で、手術の延期をしました。

手術は、予約を入れて自分の順番が来ることを待っている状態だと思います。

それが海外から輸入されたものを飲んでいることで延期となりました。治療が遅れる事で、状態が悪化する可能性は言うまでもありません。

働いていればなおさら休みを取ることも難しかった

予定を立てていた仕事も再度調節しなければならなくなる

時間もお金も無駄になってしまいます

特に困る輸入医薬品一覧

・ピル

・痛み止め

・EPA、DHAなどの魚油成分

上記は、手術の可否に影響してきます。もっとありますが、特に良くある医薬品です。

【まとめ】輸入医薬品が危険な理由4つと手術への影響

ポイント

  • 外国の医薬品は購入しないことを強くオススメ
  • 情報を得ることが難しく、偽物の恐れもある
  • 副作用が発現した場合の補償がされない
  • 医師の診療、薬物治療の妨げとなる
  • 治療の妨げ(例:手術の延期が生じる)可能性がある

サプリメントを飲んでいる場合は必ず主治医の先生に伝えましょう。

厚生労働省からの注意喚起も出ています。

医薬品等を海外から購入しようとされる方へ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html)

-医薬品

© 2020 ばーくんのお薬説明書