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がん専門・認定薬剤師のための がん必須ポイント【レビュー・感想】読まない選択肢は無い

ばーくん
こんにちは、病院薬剤師ばーくん(@ba_kun_ph)です

実際に読んだ書籍の紹介させていただきます。

今回紹介する本は「がん専門・認定薬剤師のためのがん必須ポイント」です!

※本記事は、薬剤師目線である事をご理解して読み進めて下さい。

がん必須ポイント書籍レビュー

「がん専門・認定薬剤師のためのがん必須ポイント」について

の特徴を簡単にまとめると‥‥

チェックリスト

  • 【本のタイプ】:通読型の教科書/辞書

  • 【ページ数】:478

  • 【発行日】:2019年9月25日
  • 【通読にかかる時間】:6~10時間

  • 【読み返し度】:5.0/5

  • 【おすすめ対象者】

    ・新人薬剤師

    ・化学療法について改めて学びたい方

  • 【特徴】化学療法について必要知識は十分身につく持っていて損は無い参考書

「がん専門・認定薬剤師のためのがん必須ポイント」レビュー・感想【基礎から中級まで網羅】

目次

本書の目次が公式サイト等で載っていませんでした。第3版は記載があったため、参考程度に転記させていただきます。

―目次―
第1章 がんの基礎
 (1)がんの疫学
 (2)がんの病因
 (3)がんの診断
第2章 がんの治療
 (1)手術療法
 (2)放射線療法
 (3)化学療法
 (4)分子標的治療薬
 (5)内分泌療法
 (6)がん治療における集学的治療
第3章 抗がん剤の有害事象
 (1)骨髄抑制
 (2)感染症対策
 (3)消化器症状
 (4)皮膚障害
 (5)心毒性
 (6)神経障害
 (7)その他の副作用
第4章 緩和医療およびがん疼痛の治療
 (1)緩和ケア
 (2)がん疼痛の治療
第5章 臨床試験
 (1)がん治療の臨床試験
第6章 各論
 (1)乳がん
 (2)肺がん
 (3)消化器がん
 (4)婦人科領域がん
 (5)造血器腫瘍(悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫)
 (6)泌尿器科領域がん(腎細胞がん、前立腺がん、膀胱がん)
 (7)頭頸部がん
 (8)皮膚がん

出典元:メテオ・メディカルブックセンター

第4版でも同じ目次でしたが、新薬などの情報更新はバッチリされています
ばーくん

とても役立つ書籍だったため、今回は詳しく紹介します。

■目次にある通りに流れで、第1章

・疫学

・病因…生活習慣を含めた常識な事もありますが、きちんと機序まで知っていなければメリットはあると思います。

例)加工肉や赤肉は大腸癌のリスクを上げる

例)脂肪組織に含まれるアロマターゼがエストロゲンを産生するため、子宮体がんや閉経後の乳がんのリスクが上がる

・がんの診断診断については、Drではないため、あまり分かっていない薬剤師は多いでしょうが簡単に学ぶことが出来ます。以下が項目です。

・検査

・画像診断

・病理診断

・CT、MRI、PET

・超音波…等

バイオマーカー…学生時代にかなり勉強したはずですが、かなり忘れていました。初めて聞く遺伝子もあり、知識の更新が必要と感じました。

ゲノム医療最近大きな病院ではゲノム診療や遺伝子パネルなどが取り入れられています。簡単にですが、本書で勉強が出来ます。

指標OS、ORR、DFS、PFS、TTPなど抗がん剤の有効性を評価する際に頻出する用語の説明があります。

必須な事項ですので、新人の薬剤師には勉強になるでしょう!
ばーくん

■2章、がん治療として、①手術療法、②放射線療法、③化学療法、④分子標的治療薬、⑤内分泌療法95ページに渡り記載されています。

特に、③化学療法、④分子標的薬については盛りだくさんです。

 

③化学療法は、各種抗がん剤の作用機序・代謝排泄・副作用があり系統毎に分かれているため、知識の整理にもなります。

作用機序がかなり詳しく書かれているので、復習になります!
ハリミちゃん

また、「正しい取り扱い・混合調製法」という章で、基本だけど重要な点が纏まっています。

個人的には、「溶解液に注意が必要な抗がん薬・溶解後不安定な抗がん薬・遮光が必要な抗がん薬」の項目が、しっかりと理由も記載されいて助かりました

実例

CDDPの24時間投与があった際に、添付文書上の「長時間に及ぶ場合は遮光して投与すること」という文言の「長時間」って何時間なのか?と困って調べまわり苦労した経験がありました。……しかし、本書には普通に「6時間以上」との記載がありました。

早めに買っておけば良かったと後悔しました
ばーくん

RECISTガイドラインについても記載されているので、今までよく出てくるなと思っていましたが、少し分かるようになりました。

④分子標的薬…最近どんどん増えてきていて覚えきれずにいます。ERBファミリーから始まり、たくさんのシグナルや遺伝子がありますが、かなり詳しくまとめられています。

「記憶しておく」「必要時に調べる」どちらの使い方でもできます。最近は複雑になり過ぎた作用機序の理解の助けとなりました。

分子標的薬の解説

・効能効果

・用法用量

・主な副作用

本書のメイン部分の一つなので、かなり詳しいです
ばーくん

■第3章、抗がん薬の有害事象

解説されるAE

①骨髄抑制、②感染症対策、③消化器症状、④皮膚障害、⑤心毒性、⑥神経障害等

特徴や対処法等がしっかりと記載されているため、一通り読むと自信がつくことでしょう。

抗がん剤による治療は・予防と早期発見、治療が大事だと個人的に思いますので、重要な項目です。

■第4章、緩和ケアおよびがん疼痛の治療

さすがに緩和ケアの専門書の方がより詳しいですが、通常の服薬指導をする上では全く不足ない情報量が詰まっています。

鎮痛補助薬の使い方についても記載があります。

■第6章、最後の章です。

各論:がん種別診断と治療

ここからは、がん種ごとに以下の順に解説されています(部分的には異なります)。

・ポイント

・ガイドライン

・疫学

・臨床症状

・病期診断

・治療

・主な薬剤

・予後

(疾患によりプラスアルファの部分があります)

もちろん文献も記載があります
ばーくん

最後に付録として、「抗がん薬一覧」があります。現在使用されている抗がん剤がリストになっています。

・一般名

・商品名

・漏出時リスク分類

・注意度分類(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで表記)

・適応

・作用機序

・体内動態

・調製法・投与法

・副作用

・備考(催奇形性についてや、禁忌、尿色の変化…etc)

学べる内容【まとめ】

・疫学、病因、診断、バイオマーカー、ゲノム医療などの基礎

・治療(手術療法、放射線療法、化学療法、分子標的治療薬、内分泌療法)について充実

・取扱い、調製方法について

・抗がん剤特有の有害事象(骨髄抑制、感染症対策、消化器症状、皮膚障害、心毒性、神経障害等)…心毒性、神経障害等も網羅

・緩和ケア

・抗がん剤一覧として、一つ一つの特徴が明記

【感想】がん化学療法の服薬指導をする上で、誰にでも勧められる教科書【評価★5.0/5】

本書を読み終えての感想です。

一言で感想を述べると、「がん化学療法の服薬指導をする上で、誰にでも勧められる教科書」です。

読みごたえのある書籍ですが、「ここはチェック」という項目で、要点を簡潔にまとめてくれているため、全てを暗記しなくても良いようになっています。どこを優先して覚えていけば良いか分かるため、止まることなく読み進めていけます。

第4版になるだけ好評であり、内容がかなり詰まっている書籍でした。今回は目次の後半に感想を詳しく書きましたので、ここは一言とします。

新人薬剤師には間違いなくオススメです
ばーくん

良かった点

・「ここはチェック」という項目で重要ポイントをまとめてくれている

・抗がん剤で困った時に本書を調べたら、だいたい解決する情報量

・第4版ともなり、洗礼された内容

残念な点

残念な点は特にないです。

強いて挙げるとすれば、第3版の内容が最新の物になりましたが、もう+αの部分が追加されれば完璧でした。

残念な点

・特になし

「がん専門・認定薬剤師のためのがん必須ポイント」をおすすめしたい方

抗がん剤による化学療法は、日進月歩で進んで行きます。大学での勉強ではどうしても物足りなくなりますので、しっかりと学習することが必要です。そのため、ほとんどの薬剤師へ本書はおすすめできます。

こんな方におすすめ

  • 新人薬剤師
  • 化学療法を行う病院・薬局薬剤師
  • がん専門薬剤師の資格取得を目指す薬剤師
第5版も出たら間違いなく購入します
ばーくん

さて、ここまでは、個人的な考えでしかないので、他の方のレビューをみてみましょう。

他の方のレビューもチェック

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【まとめ】「がん専門・認定薬剤師のためのがん必須ポイント」読まない選択肢は無い【感想・レビュー】

まとめ

■学べる内容

・疫学、病因、診断、バイオマーカー、ゲノム医療などの基礎

・治療(手術療法、放射線療法、化学療法、分子標的治療薬、内分泌療法)について充実

・取扱い、調製方法について

・抗がん剤特有の有害事象(骨髄抑制、感染症対策、消化器症状、皮膚障害、心毒性、神経障害等)…心毒性、神経障害等も網羅

・緩和ケア

・抗がん剤一覧として、一つ一つの特徴が明記

■良い点

・「ここはチェック」という項目で重要ポイントをまとめてくれている

・抗がん剤で困った時に本書を調べたら、だいたい解決する情報量

・第4版ともなり、洗礼された内容

■残念な点

・特になし

■オススメ薬剤師

・新人薬剤師

・化学療法を行う病院・薬局薬剤師

・がん専門薬剤師の資格取得を目指す薬剤師

ハリミちゃん
本を買って勉強したいけど、お金が…
薬剤師が読む本は、3冊買えば約1万円なので、実際かなり躊躇しますね…
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ばーくん

自分は仕事に慣れてから遊び回り、無駄に時間を費やしてしまいました…。
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ばーくん

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ばーくん

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ばーくん

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